DX TALKDX対談

OKBのDX最前線
デジタル統括部の挑戦

DX対談

近年、社会のあらゆる場面で進められているDX(デジタルトランスフォーメーション)は、単なる業務効率化にとどまらず、企業の価値やサービスのあり方を変える力を持っています。金融業界においてもその流れは加速しており、OKBでは、地域に根ざした金融機関としての歴史と信頼を土台に、先端技術を融合させた独自のDXを進めています。
2024年度から始まった中期経営計画の中でも「成長戦略」「人財戦略」「経営基盤強化」の3本柱を掲げ、それらを支える横断的な施策として「DX戦略」を推進しています。
2025年7月には、OKBのDXに関する取り組みを全社的かつ戦略的に推進するための新組織「デジタル統括部」を設置しました。今回は、その最前線でDXを牽引するお二人にOKBのDX戦略についてお話を聞きました。

デジタル統括部が設置された経緯を教えてください。
長谷部
OKBでは以前から、社内業務の効率化やお客さま向けのサービス拡充に向けて、さまざまなシステムを導入してきました。例えば、Web完結取引の拡大やスマホアプリの導入などですね。
竹村
私たちも、ネットバンキングやアプリを通じて、お客さまが時間や場所を選ばずに金融サービスを利用できるようにする取り組みを進めてきました。
デジタル統括部が設置された経緯を教えてください。
長谷部
ただ、これまではOKBの各部署が個別にDXの取り組みを行っていたため、会社としての戦略性には課題がありました。
竹村
そうですね。各部署が「もっとお客さまにとって良いシステムを作りたい」という思いを持っていましたが、それぞれが独立して動いていたため、会社としてのスピード感や統一感に欠けていたように感じます。
長谷部
そこで、OKBのDXをより全社的かつ戦略的に進めるために、私が所属していたシステム部と竹村さんが所属していたIT統轄部を統合し、「デジタル統括部」が誕生しました。
現在、デジタル統括部ではどのような取り組みを行っているのでしょうか?
長谷部
例えば最近の取り組みではAIの活用があります。業務で分からないことを質問すると、機械学習型AIが対応するFAQを表示し、それでも解決しない場合は生成AIがマニュアルから回答を作成する仕組みや、音声を自動で認識し、生成AIが議事録を作成するツールなども導入しています。また、データの活用も重要です。これまで勘や経験に頼っていた部分を、データサイエンスの力で補い、より客観的な判断や最適な顧客提案につなげていきます。
現在、デジタル統括部ではどのような取り組みを行っているのでしょうか?
竹村
確かに、積み重ねてきた勘や経験は、非常に価値のあるものです。ただ、データサイエンスの視点を加えることで、これまで気づかなかった課題や可能性に光を当てることができるようになりました。そうした新しい気づきが、より良いサービスの提供につながると感じています。
長谷部
業務の効率化によって生まれた時間を、アイデアや企画に充てることで、より良いサービスや商品を創造できる環境を目指しています。デジタル技術は、単なる効率化の手段ではなく、創造のための土台にもなると考えています。
OKBがDXを推進する意義について、どのようにお考えですか?
竹村
お客さまにとっての地銀の良さとは、やはり「寄り添ってくれること」だと思います。非対面のサービスが増えるDXの流れの中でも、OKBであればデジタル技術を活用しながら、これまでと変わらずお客さまに寄り添ったサービスが実現できるはずです。
長谷部
技術だけでなく、「誰のために、何のために」という視点が重要です。お客さまや社員にとって価値あるサービスを提供するために、技術を選び、活用していく。それがOKBらしいDXだと思います。
竹村
OKBらしいDXの実現。すごく難しいようにも感じますが、同時に多くの可能性を秘めた仕事だと思います。
OKBがDXを推進する意義について、どのようにお考えですか?
最後に、デジタル統括部で活躍する人財について教えてください。
竹村
私たちも元々は「いわゆる銀行員」でした。情報分野の専門でなくても、興味や適性があればチャレンジできる環境があります。
出発点がどの分野であれ、デジタル統括部では、これまで培ってきた経験や知識を活かしながらOKBのDXの担い手になれると思います。「先駆者になりたい」という気持ちを持った方にはぴったりなのではないでしょうか?
長谷部
そうですね。文系・理系を問わず、変化を恐れず前向きにチャレンジする人には、やりがいのある仕事だと思います。お客さまや社員の期待に応えるDXを、一緒に進めていきましょう。
長谷部 誠

長谷部 誠デジタル統括部 部長代理 兼 DXセンター所⻑
入社28年目(取材時)

入社後、法人のお客さまへの渉外担当としてキャリアを重ねる。その後、異業種外部研修を利用して、1年間電子決済などについて学ぶ。研修後は本部業務に携わり、2025年7月にデジタル統括部設置と同時にDXセンター所長として挑戦を始める。

竹村 ちひろ

竹村 ちひろデジタル統括部 ダイレクトチャネルグループ 調査役
入社13年目(取材時)

入社後は融資業務を担当し、金融の基本を現場で学ぶ。その後、本部に異動となり女性向け商品の開発を考える社内プロジェクトに参加。2021年4月からはIT統轄部(現デジタル統括部)へ。デジタルを活用し、お客さまの利便性向上に取り組む。